■はじめに
ここ数年間、資金調達に関する事例やノウハウの共有はおおきく進みました。
しかし、事業フェーズごとに起業家がぶつかる壁(課題)についてはあまり共有されていません。
壁にぶつかる度に先輩経営者へ相談している人がほとんどです。
そこで今回、急成長してきたスタートアップ、もしくはここ数年でIPOした会社のCXOに対してヒアリングを行い、事業フェーズごとに「気をつけるべき課題」についてまとめてみました。今回はレイター期編です。
しかし、事業フェーズごとに起業家がぶつかる壁(課題)についてはあまり共有されていません。
壁にぶつかる度に先輩経営者へ相談している人がほとんどです。
そこで今回、急成長してきたスタートアップ、もしくはここ数年でIPOした会社のCXOに対してヒアリングを行い、事業フェーズごとに「気をつけるべき課題」についてまとめてみました。今回はレイター期編です。
将来何が起きるのか、あらかじめ把握しておくのがベストだと思うので、ぜひご一読ください。記事は定期的にアップデートしていきます。
▶0から100までの道のり(書籍「0 to 100 会社を育てる戦略地図」図引用)
上場準備期(50→100)レイター期・Pre-IPO期
上場の最終フェーズにきている段階。市場の中で明確なポジションが確立され、組織化・仕組化が成熟し、事業運営が経営者の手元から離れていく。
上場に向けた体制づくり
起業家コメント
上記に加えて、Relux 篠塚氏が作成したnote「【超長文】スタートアップ経営で現れる壁と事例とその対策について」が大変参考になるため、以下に抜粋部分を記載する。より詳細を見たい方はnoteをご覧ください(必読なnoteです)。
---------------------------------------
解像度も低く視認性も悪く、これまでとは全く違う壁が突如として現れる。それがこの倫理/ガバナンスの壁である。この壁はとてつもなく厄介で、全く見えないこともしばしばあるくせして、顕在化した瞬間に会社や人材を一撃で完全壊滅させるパワーを持っている極めてやばいやつです。IPOや大型なM&Aを経験した人からすると、第一フェーズにおけるラスボスとも言えましょうか。IPOや大型M&Aというイベントではセットで、必ず通るべき壁なのです。
ここでは、いわゆる守りのガバナンスだけではなく、攻めにもガバナンスが必要なのでそんな話をしてみようと思う。
守りのガバナンスについてですが、管理や経理や法務などといったよく聞くやつです。守りのガバナンスが必要な理由は非常にシンプルで、最初に書いた通りだが基本的にはマーケットから一発レッドカードを絶対にくらわないためのものになる。というのが私の結論です。レッドカードといえど種類がいくつかあるが、解任や解雇、犯罪の発生によるブランドダウン、サービスの停止、会社活動の停止、IPOの承認取り消し、株主代表訴訟など様々である。創業期はCEOのパワーにあまりにもよりすぎるため、よくも悪くも速度は上がるが、致命的な漏れが発生しえます。これをカバーする管理システムこそがそれです。
例)
・経理や振込処理のプロセス改善。複数人にして、不正ゼロ化
・パワハラなどのコールセンター設置、心理的安全性の確保
・GDPRなど個人情報保護に関する対応や、セキュリティリスク
攻めのガバナンスとはつまり、プロダクト開発の意思決定にもガバナンスがあるかどうか。を指しています。プロダクトガバナンスと呼んでます。組織上で、誰か(片側サイド)一存だけでザクザク決めすぎていないか、影響範囲の見誤りはないか、プライシングの変更など致命傷が起こらないか、顧客の一斉離反は起こさないか、複数利害のあるサービス(たとえばReluxなら宿泊施設様とカスタマーの二者が存在するなど)では均衡が保たれているか、など。それらに対する正しい意思決定ができているか? いないか? の判別点と言えそうです。
例)
・営業部はやりたくない機能を、マーケ部によって実行してしまう
・技術部は先にやるべきと思うリファクタリングやセキュリティ対策が、後回しにされてしまう
・開発優先順位が、組織のパワーバランスによって決まっていく
攻めのガバナンスについては、最後は執行担当だけではなく取締役の大胆さも求められるのだと思います。社外取締役の方も含めて、常に適切なジャッジをする体制がグロースの鍵ではないでしょうか。
聞き手コメント
役に立ちそうなお薦めサービス
オンラインによるIPOコンサルティングと上場準備に必要な書類のテンプレート・雛形を提供するWebサービス
”起業家の良きパートナー”としてテクノロジー企業のM&A、IPO、コーポレートファイナンスといった財務戦略を支援する会社。
1970年の創業以来、数多くの中堅・中小企業をサポート。成長企業については、成長手段のひとつである株式上場(IPO)の実現に関するご支援も、数多く実績を保有。
上場に向けたエクイティストーリー作り
起業家コメント
聞き手コメント
役に立ちそうなお薦めサービス
自社に合ったVC・投資家を効率的に見つけませんか? StartupListでは、投資家の投資レンジや評価基準、過去の経歴等から
自社に合った投資家を検索可能。
StartupList上で、見つけた投資家とそのままコンタクトをとることもできます。
現在、登録済のベンチャー企業は8,500社以上、投資家数は3700名以上。
|
画像出典元:unsplash